高専卒業→東北大3年次編入。どうやって勉強したのか

令和2年8月

東北大学に受験し、合格しました。
工学部・電気情報です。
 
受験にあたって、編入した先輩や先人達のブログにとても助けられました。
私も編入を考えている方の助けになれれば、と思っています。
私がどんなことを勉強してきたか少しずつまとめていきます。
 

-目次-

受験前

勉強したこと

面接

当日の流れ

これから受験する方へ

 
受験前
 
きっかけ
①まだ働きたくない
旧帝大に入りたい(夢が明確ではないので、何にでもなれるように学歴が必要)
③東北大なら家から通える
④宮教大や東北大の友達と一緒に通学できそう
⑤これからの世界にぴったりな研究室があり、面白そう
 
ステータス
席次:1年生 1位(たぶん)、2年生~4年生 1位 
TOEIC: 755
勉強以外にしたこと:英語のプレゼンテーションコンテスト 全国大会、科学の甲子園 全国大会
 
勉強し始めた時期
4年生後期(1月くらい)から本格的に。
それまでは何となく「編入したいな」と考えていたので、教科書で数学をさらっと復習していました。
TOEICは4年生1月に755点をとった後、コロナの流行で受験できなくなりました。
一緒に受験した人達の中にはまだTOEICを受けていない人もいて、彼らは学校で受けていたTOEIC IPのスコアを提出していました。
(IPは許可された学校などの他機関が開催できる試験で、TOEICの過去問を使っている、はず。TOEICとは違い、TOEIC IPはスコアを紛失しても再発行されないため、企業などはTOEIC IPスコアの資格としての提出を認めない場合が多い。今回は特例)
 
 
勉強したこと
(教科:試験の手応え)
・数学:5~6割くらい?
 
編入数学入門

 
 
大学編入のための数学問題集(3か月前から)

 
 
編入数学徹底研究(1か月前から)

 
1番役に立ったのは、編入数学入門です。これと、試験前日に奇跡的に眺めていた青チャートの図形ページに助けられました。
全て3,4周やりました。
 
 
・物理:7割?
物理のエッセンス

 

名門の森

(天体・原子除き3周+苦手なとこをもう少し)
 
新・演習 力学 (サイエンス社)

基礎物理学演習

youtube(ヨビのりさん)

ヨビのりさん

 
・化学:10割?
橋爪のこれだけで合格!(理論・無機・有機) 4周

 
youtube(ヨビのりさんと家庭教師のトライさんが出してる動画をメインに)
受験する仲間たちと一緒に、化学の先生に頼み込んで勉強会。過去問を解いて、これが出たならこんなのも出そうだね、という感じで予想しながら
 
 
他にもいろいろと手を出しましたが、「わかんない!どうしよう!」と落ち込んでしまうだけで、特に必要ありませんでした。上記だけやれば、なんとかなりそうです。
 
 
・面接:9割
前日にブログを見て質問を予想
試験が終わってリラックスしていたので家族とダイソーへ行きました。
9時半からの面接だったので、朝から一緒に受験する友達と練習しました。
ま、大丈夫でしょ!とナメてかかっていましたが、この練習がなければ合格していませんでした。
数学・物理・化学・英語(TOEIC)各100点と、内申+面接で300点分でしたので、かなり配点が高いです。たった10分が合否を左右するので、ちゃんと練習しましょう。
 
面接官は3人
マスクをしていてもごもご話すので聞き取れず、何度か聞き返してしまいました。
カンペ等は置いていませんでしたが、部屋のチェックは無かったので置いても大丈夫そうでした。
でも、ちゃんと覚えていた方が視線をそらさずに話せるので印象は良いです。
 
質問と私の答え
・なんでこの大学のこの学部に入りたいの?
…理由の一つは、東北大の理念である「研究第一」に惹かれたことです。研究の練習ではなく、学生の内から本当の研究をしたいと思いました。もう一つは、入りたい研究室があることです。私は木下研でタンパク質について研究したいと思っています。今の日本の課題として、平均寿命は伸びているのに健康寿命は伸びていない、というものがあります。アミノ酸配列を分析することで、それぞれが自分のなりやすい病気を予測することができますが、これにより認知症などの治療不可能な病気を予防することが可能です。私はこの研究を通じて、人々が人生を楽しめる時間をより長くする手助けをしたい、と考えています。
 
・将来のプランはある?
…将来はデータアナリストになりたいと思っています。
データアナリスト、というとビジネスの方をイメージしがちですが、私は漢方薬や古い災害の記録などを分析したいと考えています。
 
・大学院には進むつもり?
…まだはっきりと決めてはいませんが、大学院に進んだ方が研究を突き詰められそうだと思います。
編入して、これでは足りない、と感じたら入ろうと思います。
 
・得意な教科は?
電磁気学です
→じゃあマクスウェル方程式について教えてください。
…すみません、わかりません。
→うーん、ぜひ勉強してみてください。では、変位電流について教えてください。
…すみません、わかりません。
→、、では、クーロン力は?
電荷を帯びた二物体間に働く力であり、負の符号がつくと引力となります。
 
・何かアピールしたいことはある?
…はい。私の長所は責任感があり、努力できることです。
2年生の時、英語のプレゼンテーションコンテストと科学の甲子園の両方に取り組みました。時期が重なり、この中で成績を維持するのはとても大変でしたが、一度決めたことなので最後まで全力で取り組もう、と考え努力することができました。
 
という感じで答えました。
例年と違い、時間が短かったため質問数も少なめでした。ラッキーですね☆
得意な教科は?と聞かれたらなんでも答えられるようにしておきましょう。
私はここで点数を引かれた気がします。
電気回路ならキルヒホッフの法則とかっぽいです。
 
 
当日の流れ
1日目:午前 数学・物理  午後 化学 (90分間)
2日目:面接(10分間)
 
オンラインで、Google meetを利用しての試験となりました。
私は自分の部屋で受験しましたが、学校で受けている人もいました。
(ドラえもんのぬいぐるみを撤収するのを忘れていて、ずっと画面に映っていましたw)
自室なので忘れ物の心配も無く、わりとリラックスして解答できました。
しかし今年から傾向が変わり、絶対に出ないだろうと思っていた微分方程式がでてかなり焦ってしまい(実際は簡単な問題でしたが)、いろいろミスってしまって…。「あ、落ちたわ」と思いながらあとの試験に臨んでいました。
 
たぶん、5年単位で問題作成者が変わっていますね。
昨年までは大学のような問題でしたが、今年は高校生の大学受験、という感覚でした。
例えば、数学では円の方程式をベクトルで表したり(数Ⅲ?)、物理では微分方程式を使わずv=at的な感じで解いたり(伝わります?)、化学は普通に高校化学+α(π結合とσ結合の名称のみ)だったり
 
去年までの傾向を意識してがっつり大学の範囲を勉強しましたが、ほぼ全く使いませんでした…
あと4年間は高校範囲メインで勉強した方がいいかもしれません。